大きな北国での小さな日常。

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家庭の事情

パパさん・ママさん夫妻には5人の子供がいる。
長女さんはすでに結婚して家庭を持ち、もう一人のお嬢さんはモントリオールで働いている。3番目の子供である長男さんもトロントで学生だけど、夏の間はバイト&帰省を兼ねて家にいる。その下の息子さんは、建築現場で働いていて私達と同居(なぜかその彼女も同居)。そして末っ子のお嬢ちゃんは、家から車で7時間かかる場所で学費を稼ぐために働いている。

その、ママさんの言うところの「ベイビーちゃん」である末っ子ちゃんに、彼氏が出来たのが2ヶ月前。

そして昨日、その2人は結婚してしまった。
新郎21歳、新婦19歳。

彼氏と彼氏のご両親は非常に乗り気だったのとは裏腹に、パパさん・ママさんを始め、我が家は毎晩討論だった。
特に長男であるお兄ちゃんがこの結婚に大反対で
「早すぎる!」「出会ってたった60日でお互いの何がわかる?!」「パパもママも甘すぎる!!」
何度も何度も本人達を前にして訴えていた。

しかし、2人は結婚してしまった。

新郎側の参列者はご両親とその友人。新婦側はパパさんとママさんとその友人。
結局、2人のお兄ちゃんを始め他の姉妹の誰も参列しなかった。というより出来なかったんだと思う。それぞれ住んでいる場所が遠すぎるし、とにかく若い2人の勢いに誰もついてこれなかった。きっと、モントリオールにいるお姉さんは義理の弟の顔すら知らない。

式が終わった後、新郎新婦は我が家を訪れ、新居に持っていく家具を何も言わずにどんどん車に運び込んでいった。もちろん、お兄ちゃん達はいないし、ママさんも午後から仕事へ行ってしまった。
パパさんだけが家にいたけど、花嫁の父というよりは疲労感で一杯の顔で娘夫婦を送り出していた。

リビングで一部始終を眺めていた私に気づいた末っ子ちゃんが、マリッジリングを見せてくれた。

2人とも若過ぎると思ってるでしょ? でもやっぱりしちゃった

そう言った末っ子ちゃんの表情もまたどこか疲れていて、とても花嫁には見えなくて、だから指輪を見ても羨ましいなんて微塵も思わなかった。

てか、自分でも本当はわかってんでしょ? でも結局は意地を通したんでしょ?

この歳になって、さすがに結婚に対する夢や希望はないけれど(ま、元からなかったけど)それでも「こんなことして幸せになれるの?」と末っ子ちゃんとその彼氏に何度も言いたい気持ちになっていた。
少なくても新婦側は、誰も手放しでこの結婚は喜んでいない。

もしこれが本当に喜ばしいことならば、パパさんとママさんのことだからきっとドレスや自分達が着ていく服を見せてくれたことだろう。
披露宴とまではいかなくても、ちょっとしたパーティを開いて、パパさんの料理に舌鼓を打ちながらみんなでワイワイと祝っていただろう。
歌の好きな家族だから、お兄ちゃんのギターをバックにみんなで楽しく歌を歌っていたことだろう。
「ぜひ一緒に祝ってあげてね」と、私も式にお呼ばれされていたことだろう。
そして「あなたも早く彼氏見つけなさい」と、ニコニコ笑って説教して、私もニコニコ笑って「はーい」と返事をしていたことだろう。

しかし、パパさんもママさんもお兄ちゃんも、誰も式のことを話さない。
本当にお祝い事があった家なのか?と疑うほど、家中の空気は暗く重い。

何も盛大な式を開く必要はないけれど、たとえ人数は少なくても心から2人の門出を祝ってくれる・喜んでくれる人達に囲まれて、今日の佳き日を迎えるべく、ママさんの言う「せめて学校を卒業するまで」の期間がどうして待てなかったんだろう。

彼氏は「仕事が見つかったから」というけれど、実は日本以上に学歴社会なこの国で「安定した収入」という生活が、果たして高卒の2人にどのくらい保障されているというのか。
だからママさんは5人の子供を産んだ後に休学していた高校へ復帰。そして大学へ進学し、結果パパさん以上の収入をもらっている。自分は大学へ行かなかったパパさんだけど「ママは偉い」と高給取りの女房を今でも自慢に思い、朝2時から11時までパン屋さんで働いた後は家事全般をやってママさんをサポートしている。

そんな2人のどこを見ていたのだ、末っ子ちゃんよ。
一緒に住んで数ヶ月の私ですら、2人の働きぶりに思わず自分の両親を思い出し、今までの不義理を反省しているというのに。

私は器量がとても狭いので、若い2人に「これから2人で頑張ってね」なんていう餞の言葉はとてもかける気にはなれなかった。

むしろ「痛い目にあっちまえ」と、結構本気で思っている。
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コメント
こんばんは。

2ヶ月で...。うー。早い、ですよね。確かに。憶測でしかありませんが、彼女が末っ子であるということも、そーいう傍目にはムチャ
な行動とも少し関係してるのですかね。

「周りがいくら言っても、痛い目には実際に遭ってみないと分かんないもの」とは言いますが。親の心子知らずって、国を問わないのですね。

自分も少し反省しなくては、と、ちょっと思ったりもしました。
2006/06/05(月) 08:32 | URL | shiba #-[ 編集]
末っ子ちゃんの前途は、これから平坦なものじゃないだろうけれど、
いつか『あの時、パパやママ、兄姉達もみんな反対したけど
それがあったからこそ頑張って来れたんだよ』って笑顔で感謝できる日が
来ると良いですね。
ハワイには『No rain No rainbow 』、北米ミンカス族には
『目に雨が無ければ魂に虹は見えない』という諺があるのですって。ひとりひとりの「虹」みつけて生きて行きたいですね。
2006/06/06(火) 14:43 | URL | ジョナ #GMLiBkns[ 編集]
* shiba さま

>親の心子知らずって、国を問わないのですね。

問いませんねぇ(しみじみ)
まぁ、パパさん・ママさんも傍で見てる限りでは
少々子供に対して「甘いよ」と思わせるところがあるんですが(苦笑)
それでも今回の若い二人は突っ走りしすぎだろうと。
てか、相手のご両親が「早く結婚しなさい」と
二人を煽っていたところが解せません。
同じ親として「それはどうよ?」と
これまた傍で見ていて思いましたね。
「今、結婚して誰がどんな得をするの?」って。
もちろん、結婚は損得勘定ではないってことは十分承知ですが
そのくらい、違和感があったことは否めません。
他人の私が見てそう思ったくらいですから、身内の心情はいかほどかと。
今回の騒動で「親を大事にしよう」って本当に思いましたね
(いまさらですけど)


*ジョナさま

>笑顔で感謝できる日が来ると良いですね。

ほんとに来るんでしょうか(苦笑)
出会って2ヶ月で結婚したことも、まだ二人が若いことも
「運命」という名の下では、それもまたありだとは思っています。
でも同時に、もしそうだとすれば
「そうなるように自然に物事が回る」というか
もっとスムーズにことが進むはずだと思うんです。
だけど今回の二人は、そんな「機(=気)の流れ」を
てんで無視してごり押しで進めてしまいました。
その反動というのはきっと返ってきます。
それを乗り越えるうちに「二人の絆がもっと深まった」とも
言える場合もあるかもしれませんが、もし二人が機を待っていれば
その反動は別に背負う必要はなかったわけで。
当の彼氏にも2回ほど話す機会がありましたが
若さ特有の「純粋ゆえの目の輝き」ってのが全くなくて・・・・って、これは私の好みの問題でしたね(苦笑)

生きてりゃそりゃいろんな試練はありますが
わざわざ自分から、この手のハンディを作らなくてもなぁ、と思ったり。

>ひとりひとりの「虹」みつけて生きて行きたいですね。

例え、その虹がほんの一瞬しか見えない儚いものだとしても
その一瞬の思い出を胸に、また明日を生きていければよいですね。
素敵な言葉をありがとうございます♪
2006/06/10(土) 13:53 | URL | やまざき #-[ 編集]
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