大きな北国での小さな日常。

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万国共通。

今夏、私が所属しているS教授研究室は、毎週月曜日にミーティングを開いている。
S教授の「なにか面白い話はあるかぃ?」という質問に対して、例えば

・研究室裏の暗室で作業してるうちに間違って内鍵をかけてしまい、別の研究員が入ってくるまで数時間閉じ込められた

とか

・カビの生えたチョコチーズケーキは完食可能か?をテーマにしたノンフィクションビデオを作成した

とか

「この人達って、ホント バカと紙一重 明るいわー」と、こっちが感心してるうちに、それぞれの研究についての進捗状況報告会が始まって、侃々諤々と質疑応答して「じゃ、今週も頑張りましょ!」でお開きとなるのが普段のパターン。

しかし、今週の月曜日はちょっと様子が違っていた。

「副所長から言われたことなんだけど」という前置きの後

他の研究室に比べて、うちは閉鎖的だというクレームが副所長を通じてある教授(達)からあったらしい。
その人(達)がいうには「なぜもっとよその研究室と(研究内容の)コラボレーションをしようとしないのか」が、主な主旨らしいが、正直僕にとっては寝耳に水なことでちょっと信じられない。
君達(=特に院生達)の見解を聞きたい


S教授にとって初耳なことは、もちろん院生達にとっても初耳。
院生全員が「クレームを受ける意味がわからない」と一斉に反論し出した。

うちの研究所には8つの研究室があって、S教授の研究室が一番大きくて所属している人数も多い。でもみんな気さくだし、意地悪な人は一人もいない。それは私に対してではなくて、よそのラボの人達に対しても同様。
たまに、生体実験室などの共通室でよそのラボの人達と一緒になるけど「あんた達、邪魔じゃないの?」とこっちがハラハラしてしまう位フレンドリーにいろんな人にいろいろと話しかける、そんな人達ばかりだ。

なので、S教授が言われたという「おたくの生徒は閉鎖的(Your students do not interact with other lab.)」には、私も疑問符がいっぱいだった。

院生・FR:誰が言ったんですか?

S教授  :特定の名前聞いていない。でも副所長は『別の研究室』だと言っていた

あー、なんかイヤな感じ。
文句があるんだったら、なんでS教授に直接言わないんだろう。

みんな同じことを思っていたんだろう。会議室の空気がドロっと重くなっていく。

院生・N :本当はボク達と『コラボレート』したいのではなく『コラボレート』することによってついてくる『研究費が欲しい』ということを『別の研究所』は言いたかったのでは?

密室に閉じ込められたり、カビ生えたチーズケーキ食べて嘔吐しようとも、本当に全員優秀な研究員ばかりなので、毎年様々な団体から研究奨学金を始めとする莫大な研究費をもらっている。

Nさんのこのコメントで、どこが『別の研究室』なのか、なぜ副所長に話したのか、みんな何となく感づいたらしい(私はわからなかった。だってまだ1ヶ月しかいないし)。

「とにかく、今後もし『コラボレート』する機会があればどんどん参加してくれ」というS教授の言葉でその日のミーティングは終了したけど、研究室に戻ってからも、全員が沸々とした思いを抱いていたようで、しばらくはずっとこの話題を引きずっていた。
その中でも一番引きずっていたのは先のNさんだったようで、私達に自分の体験談を話してくれた。

僕がメディカルスクール(Medical School)に入った最初の年に、僕の研究論文について先輩から論破されたことがあってね。それも1年生の僕が知る由もない内容でガンガン言われて。「きっとこの人は僕のことがキライなんだな」と思ったし、実際本人にも話したよ。そしたら「キミの人間性を攻撃しているのではなく、キミの科学的視点(Science view)を突き上げただけだよ」だって。
でもさ「人間性を攻撃する」ことと「科学的な視点を攻撃する」ことの区別はどこでわかるの?
それと一緒。
『コラボレートしたい』という言葉の裏には『こっちにも研究費を回せ』といってるような気がしてしょうがないよ。



勤め人時代、私のことについて、裏でこそこそ、いろいろと、チクリちくりと動く人達がいた。
「言いたいことがあるのなら、私にはっきり言えばいいのに」と、そのやり方の汚さにムカつくやら、呆れるやら、情けないやらで、当時は非常に複雑な気持ちが毎日胸の奥に渦巻いていた。そんなことを思い出した(でもそんな不快な気分も、こっちにいる間に徐々に忘れつつあるけど)。

なんだか日本の会社みたいですね。

そうNさんに言おうかと思ったけど、この手のことについては鈍感でいたいのが本音だったりするので「ねずみちゃんと遊んできま~す」と、飼育部屋にいそいそと向かったやまざきさんでありました。



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コメント
「日本の会社」の真っただ中におります、shibaであります。(笑)

他人の手柄は自分のもの、スキあらばよってたかって足を引っ張る、それをやられるのが怖いから常に群れて「仲良しクラブ」を形成しようとする。ちょうど今の時期の梅雨空のように、不愉快な密着度合いを感じて、ゲンナリしちゃうんですけど...。

って、単に自分のグチでした。ごめんなさい。でも、そーいうのって、組織である以上、どこの国でもあるんでしょうね、きっと。

何というか、和して同ぜず、というか、協調性に富んだ職人魂!みたいな、そういうのって、憧れるんですよね。
2006/06/17(土) 07:25 | URL | shiba #-[ 編集]
*shibaさま

グチりたければいくらでもグチって下さいよ~
溜めすぎて、ある日突然「爆発!」より絶対にマシですからねぇ。

しかし今回の件は少々ショックだったんですよ。
おっしゃる通り「組織が存在する以上、カナダでも日本でも所詮一緒か」ってな具合で。
同時に「嫉妬」や「やっかみ」という感情は
どこから生まれるんだろう?という疑問が
出てきたので、今後のためにもこのことは頭の片隅に残しておこうと思っています。

>何というか、和して同ぜず、というか、協調性に富んだ職人魂!みたいな、そういうのって、憧れるんですよね。

憧れますねぇ。理想ですねぇ。
「人のことを気にしない=己に自信を持つ」
そんな潔い自分でありたいものです。
2006/06/19(月) 20:25 | URL | やまざき #-[ 編集]
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